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こども記者 六呂師・池ケ原湿原へ  ミズチドリ見つけた!  ドジョウ、イモリに感激

掲載日:2017年07月23日
県内では六呂師高原でしか見ることができないミズチドリを観察する記者たち=7月8日、勝山市平泉寺町の池ケ原湿原

 今回の福井新聞「こども記者」活動は、大野市と勝山市にまたがる六呂師(ろくろし)高原を舞台(ぶたい)に繰(く)り広げられた。高原内にある池ケ原湿原(しつげん)は希少な動植物の宝庫(ほうこ)。参加者は昆虫や花を観察しながら、豊かな自然を守り、残していく意識を高めた。(宇野和宏)【こどもタイムズに関連記事】

 標高500~600メートルに広がる、なだらかな地形の六呂師(ろくろし)高原。その中の池ケ原湿原(しつげん)は周囲の距離(きょり)約1キロ、面積約3ヘクタールで、嶺北(れいほく)で最大規模(きぼ)の湿原だ。探検(たんけん)を控(ひか)えた記者たちは、はやる気持ちを抑(おさ)え、まず座学(ざがく)で県自然保護センター(大野市)の松村俊幸(まつむらとしゆき)所長(58)と國永知裕(くにながともひろ)さん(32)から湿原(しつげん)の特徴(とくちょう)を学んだ。
 「ミズチドリ、ノカンゾウ、メタカラコウ…。池ケ原には希少で美しい花がたくさん咲(さ)きます」と松村所長。特に、ランの仲間で県の絶滅危惧(ぜつめつきぐ)1類に指定されるミズチドリは県内で六呂師高原(こうげん)でしか見ることができないという。
 ただ、かつてこうした植物が危機(きき)にひんした時代があった。昭和30年代ごろまでは地元の人が雪囲いの「よしず」の材料としてヨシを刈(か)っていたが、40年代以降(いこう)、ヨシを利用することが減ったことに加え、周辺の土地開発や化学肥料の普及(ふきゅう)で、栄養の豊富な水が流れ込んだために背の高いヨシがはびこり、日光が十分に届(とど)かなくなった湿原(しつげん)植物の数が減少した。
 國永(くになが)さんは、同センターなどが2009年度からヨシを刈(か)るなどの活動に力を入れていることを説明。ミズチドリは09年の約240本から、12年に約2300本に増えたという。6月には池ケ原で51年ぶりに湿原(しつげん)植物のサギスゲ(県の絶滅危惧(ぜつめつきぐ)1類)が確認(かくにん)された。
 湿原(しつげん)に足を運ぶと、見ごろを迎えたミズチドリの白くかれんな花が記者たちを迎(むか)えてくれた。松田康然(まったこうねん)記者(平泉寺小5年)は、甘(あま)い香(かお)りを放つ花に顔を近づけ「クリオネみたいできれい」と表現。記者たちは高さ約2メートルのヨシを鎌(かま)で刈(か)り取る作業も体験した。
 湿原(しつげん)内には県の絶滅危惧(ぜつめつきぐ)2類のノカンゾウや「要注目」のメタカラコウの姿(すがた)も。記者たちは花の特徴(とくちょう)をメモしながら、豊かな自然が残る湿原(しつげん)の魅力(みりょく)を感じ取った。
 池ケ原湿原(しつげん)には貴重(きちょう)な生き物もたくさんいる。池のほとりでは、木の枝にモリアオガエルの卵(たまご)の塊(かたまり)をたくさん見つけることができ、記者たちは「あんな高いところにあるんだ」と驚(おどろ)いていた。
 前日の夜から、池には「もんどり」と呼(よ)ばれる、かごを設置(せっち)。生き物が大好きだという生田開都(いくたかいと)記者(木田小6年)は、引き上げたもんどりをのぞき込(こ)み「ドジョウ、アカハライモリ、クロゲンゴロウ、イシガメ…。いっぱいいる!」と目を輝(かがや)かせていた。
 松村所長は「昔は身の回りにいたドジョウもイモリもゲンゴロウも今では県のレッドデータブックに載(の)っている。けれど、この湿原(しつげん)には普通(ふつう)にいるんだよ」と紹介。また、ゲンゴロウが獲物(えもの)の体内に消化液を注入し、体液を吸(す)い取るなど、水生昆虫(こんちゅう)の不思議な生態を解説し「命をつなぐため、虫は小さな体で必死に生きている。だから大事にしてあげよう」と語りかけた。
 昼食後は「ミルク工房奥越前(こうぼうおくえちぜん)」で、牧場の新鮮(しんせん)な生乳(せいにゅう)を使ったアイスクリーム作りに挑戦(ちょうせん)。冷たいアイスを口にし、探検(たんけん)で疲(つか)れた体を癒(い)やした。記者たちは、自然いっぱいの六呂師(ろくろし)を堪能(たんのう)し、活動を終えた。

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