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こども記者の記事

ギフチョウ 卵見っけ! こども記者 足羽山探検 里山の豊かさを実感

掲載日:2017年04月30日
カンアオイの葉っぱの裏に、たくさんのギフチョウの卵を見つけて歓声を上げるこども記者たち

今回の福井新聞「こども記者」活動は、豊かな自然が残る福井市の足羽山が舞台(ぶたい)。めったに見ることができない、同市の天然記念物ギフチョウの卵(たまご)を観察するなどし、里山の役割(やくわり)や環境(かんきょう)を守る大切さについて考えた。(宇野和宏)【こどもタイムズに関連記事】

 記者たちの探検(たんけん)をサポートしてくれたのは、足羽山の自然に詳(くわ)しい福井市自然史博物館特別館長の吉澤康暢(よしざわやすのぶ)さん(72)、同館学芸員の中村幸世(なかむらさちよ)さん(43)、同館非常勤職員で自然観察指導員の伊藤勝幸(いとうかつゆき)さん(52)。
 「ギフチョウって、どんなチョウか知ってる?」。伊藤さんは標本を見せながら特徴(とくちょう)を解説した。
 ギフチョウの名前は、1883年に岐阜(ぎふ)県で発見されたのが由来。黒と黄色の縦(たて)じま模様(もよう)の羽に、青、赤、オレンジ色の斑点(はんてん)を持つ美しい姿が目を引く。しかし近年は、開発に伴(ともな)う里山の減少などで数が減り、絶滅危惧(ぜつめつきぐ)2類に指定されている。
 記者たちは、ギフチョウや卵(たまご)を見ることができるという“秘密(ひみつ)の場所”に案内してもらった。
 ギフチョウは4~5月に、カンアオイという植物に卵(たまご)を産む。「ハート形の葉っぱが目印。卵(たまご)をつぶさないよう、そうっと葉の先を持って、めくってみてね」と中村さん。慎重(しんちょう)に林の中に足を進め、葉の裏(うら)をのぞくと「あった!」「見つけた!」。あちこちから歓声(かんせい)が上がった。直径1ミリほどの卵(たまご)は真珠(しんじゅ)のような輝(かがや)きだ。
 この付近は昨年11月、同博物館が市民ボランティアの手を借りて低木を伐採(ばっさい)。地面に十分に太陽の光が届(とど)くようになったことで、カンアオイや、ギフチョウが蜜(みつ)を吸(す)うカタクリなどの生育環境(かんきょう)が改善(かいぜん)し、今春は例年以上に卵(たまご)が多く確認(かくにん)されている。
 吉澤(よしざわ)さんは「定期的に木を伐採(ばっさい)したり、下草刈(したくさか)りをしたりすることでギフチョウにとってすみやすい環境(かんきょう)になるんです」と、里山を手入れすることの大切さを教えてくれた。
 この後、足羽山の南西にある兎越山(うさごえやま)に移動。ここでもギフチョウの卵(たまご)が付いた葉をたくさん発見した。この日は風が強く、ギフチョウの成虫の姿を見ることはできなかったが、吉澤(よしざわ)さんが「市街地に囲まれた場所でギフチョウが生息している例は全国でも珍(めずら)しい」と説明すると、記者たちは豊かな生態系(せいたいけい)が残る古里に誇(ほこ)りを高めた様子だった。
 ただ、兎越山(うさごえやま)の東にある八幡山(はちまんやま)でもかつてはギフチョウが飛んでいたが、近年は確認(かくにん)されていないという。ギフチョウを販売(はんばい)する目的で、卵(たまご)が付いたカンアオイを根こそぎ奪(うば)っていく「不届(ふとど)き者(もの)」のコレクターもいるそうだ。
 吉澤(よしざわ)さんは、生物多様性という言葉を紹介(しょうかい)し「自然界のいろいろな生き物は、『食べる・食べられる』というように互(たが)いにつながり、助け合っている」と解説。たった1種類でも昆虫や植物がなくなることは周囲の環境(かんきょう)に影響(えいきょう)を及ぼすとして「生き物や自然に関心を持ち、みんなの力で守っていくことが大切です」と語りかけた。
 また、こども記者たちは同博物館で開催中(かいさいちゅう)の特別展(とくべつてん)「蝶(ちょう)と蛾(が)と」を見学。足羽山ではこれまでに66種のチョウが確認(かくにん)されたが、環境(かんきょう)変化や里山の手入れ不足から、見る機会が少なくなったことなどを学んだ。キアゲハやサカハチチョウといった美しいチョウの羽を色紙の上に並(なら)べ、しおり作りも楽しんだ。

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