トップページ > 郷土新聞コンクール > 2017年度 県地理学会長賞 「椀椀新聞」 万葉中2年 落井 源真さん
伝統継ぐ思い触れた
河和田地区には、たくさんの漆器屋や作業場が立ち並んでいます。なぜ河和田地区で漆器が作られるようになったのか知りたいと思い、この新聞を作りました。職人さんを取材したり、漆器の歴史を調べたりしたことで、今までの伝統を受け継いできた多くの人の思いを感じることができました。
【講評】伝統産業の将来へ提言
過去にもたびたび訪れ、身近に感じている母親の実家である河和田町の漆器について調べている。うるしの里会館を訪れ、漆器について学び、塗りの工程を体験し、塗師(ぬし)にインタビューも行っており、これらの経験から自分らしい新聞を作り上げている。
記事では、職人に手伝ってもらいながら塗りを行い、自分が塗ってみると「あわ」が立ったと作業の難しさを記している。塗師へのインタビューでは、職人になった理由を知り、「毎日使ってもらえる器」を作っている職人の思いにも触れている。
また、湿度の高い気候など伝統産業となるのに寄与した地域的条件もふまえつつ、現在の業界が直面する出荷額低下や後継者不足の問題も指摘している。筆者は、困難はあるものの越前漆器はさまざまな工夫をしており、未来は明るいのではないかと予測し、魅力ある新しいものづくりで「地方再生」をはかることが大切であると提言している。漆器の色である黒や赤茶色を意識した色使いや、現地に行って撮ってきた写真を使うなど現場の雰囲気が伝わってくるようなレイアウトにしている。(森田中・武内良徳教諭)
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