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こども記者の記事

バイオディーゼル製造工場を取材 エネルギーの循環大切!

掲載日:2012年10月01日
「これが環境に優しいBDF燃料ですよ」と話す稲葉さん(左)。こども記者は熱心にメモをとっていたよ=福井県坂井市丸岡町のコミュニティーネットワークふくい丸岡南中事業所
「これが環境に優しいBDF燃料ですよ」と話す稲葉さん(左)。こども記者は熱心にメモをとっていたよ=福井県坂井市丸岡町のコミュニティーネットワークふくい丸岡南中事業所

 クンクンクン―。何だかいいにおいがするぞ。どこかで天ぷらでも揚(あ)げているのかな? においを頼(たよ)りにたどってみると…。おや!? 福井新聞こども記者たちが取材の真っ最中だ。今回訪(おとず)れたのは、天ぷら油など使い古しの油(廃油(はいゆ))を再(さい)生してつくる「バイオディーゼル燃(ねん)料」(BDF)の製造工場。環境(かんきょう)に優(やさ)しい新しい燃料なんだって。ちょっと難(むずか)しそうだけど、NIE犬の「Q」も頑張(がんば)って取材してみたよ。

 BDFって何? どうやって作るの? こども記者たちの疑(ぎ)問に答えてくれたのは、この工場がある社会福祉(し)法人「コミュニティーネットワークふくい」(福井県坂井市)の稲葉健一(いなばけんいち)さん。BDFは家庭から出る天ぷら油など植物性(せい)の油からできる燃料で、化石燃料から作られる軽油の代わりになる。バスやトラクターなどの燃料として利用されているんだって。

 環境を守る活動などを行っているNPO法人「エコプランふくい」の吉川守秋(よしかわもりあき)事務(む)局長も分かりやすく教えてくれた。「捨(す)てられる油をBDFに作り直し燃料としてもう一回使う。二酸(さん)化炭素(そ)も増(ふ)えないし、地球温暖(だん)化防(ぼう)止に役立ちますよ」。そっか、エネルギーの循(じゅん)環、再利用ってことなんだ。ちなみに、大さじ1杯(ぱい)の天ぷら油を家庭の排(はい)水口などに流すと、魚がすめる環境に戻(もど)すために300リットルのきれいな水が必要という。絶(ぜっ)対に捨てちゃダメだよね。

   ★  ★  ★

 次はBDFができるまでを取材だ。こども記者が家から持ってきた使い古しの油を「遠心分離(り)器」に投入。グィ~ン。洗濯(せんたく)機の脱(だっ)水のような機械でろ過(か)し、天ぷらカスなどのゴミを取り除(のぞ)いていく。

 少しきれいになった油は、高さ2メートル以上もあるBDFを精製(せいせい)する機械に入れるよ。すると、3~4日間かけて薄(うす)い茶色のBDF燃料に“変身”するという仕組みだ。「完成までに1週間くらいかかるんですよ」と稲葉さん。へぇ~、すごく時間がかかるんだ。

 本当に燃料として使えるのかな? BDFを実際(さい)にトラックに入れ、稲葉さんがエンジンをかけると…。「黒い煙(けむり)が上がらない!!」「臭(くさ)くないね」と、みんな驚(おどろ)いた様子。おなかがすいてきたのか、「焼き肉みたいなにおいがする!!」と声を上げる記者もいたよ。

 一方、軽油を使った車の排(はい)ガスの臭(にお)いには「うわっ」。鼻をつまみ、みんなしかめっ面だ。BDFがクリーンなエネルギーだということを、肌(はだ)で感じていたよ。

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 食用油はナタネやエゴマだけでなく、いろんな植物から作られていることも教えてもらった。スターランド特産加工部(大野市)の山村福和(やまむらふくかず)さんの手にはヒマワリの種。機械に入れてすりつぶすと、う~ん香(こう)ばしい。サラサラの油が出てきた。「ヒマワリ油はビタミンEたっぷりで、体にもいいんですよ」と山村さん。

 最後は廃(はい)油を使ったキャンドル作りに挑(ちょう)戦だ。好きな絵を描(えが)いたビンに、油を固める粉末を混(ま)ぜた廃油を流しこむ。冷やして待つこと10分、固まった油に麻(あさ)ひものしんを埋(う)め込(こ)み完成だ。とっても簡(かん)単♡ 僕(ぼく)たちも「エコ」に協力できるんだね。ワンダフル!! 

   ×  ×  ×

 今回のこども記者活動は、福井新聞社と福井テレビなどが、地球温暖化防止に向け民間団(だん)体と一緒(しょ)に取り組む「ふくいグリーン油田プロジェクト」の一環(いっかん)として行ったよ。





 記者 この施設で、どれくらいのBDFを作ることができますか?
 稲葉さん 家庭から出た植物性の天ぷら油などの廃油を集め、3台の精製機で月に計約300リットル作っています。
 記者 廃油100リットルから、どれくらいのBDFが作れますか?
 稲葉さん 80~90リットル作れます。酸化するので3カ月で使わなければなりません。
 記者 BDFは、バターやラードでも作ることができますか?
 稲葉さん バターなど温めなければ液体にならない油は固まってしまうので、BDFにはできません。
 記者 BDFは、乗り物以外の燃料としても使えますか?
 稲葉さん 軽油で動くものなら大丈夫です。例えば、トラクターやパワーショベル、発電機にも使えますよ。
 記者 BDFを入れても、車の機器は壊れませんか?
 稲葉さん 燃料を通すゴムパイプなどを劣化させ、壊れやすくしてしまう可能性があります。だから、こまめに点検が必要なんですよ。

● ● ● 記者 16人の感想だよ ● ● ●

明新小5年 道場 風雅記者

 BDF燃料の工場を取材した。BDFとは、天ぷら油などのはい油を使った二酸化炭素はい出量が少ないエコな燃料。軽油を使っているき械にはだいたい使用できるが、ゴムを弱くしたり、BDF自体が固まることがあるので注意が必要だ。

湊小6年 吉澤 杏実記者

 わたしは取材を通し、BDF(バイオ・ディーゼル・フューエル)のことをたくさん知りました。体験をしておどろいたことは、においがあまりくさくなかったことです。ろかする前はよごれていた油が、ろかした後は、きれいになっていました。

春江西小6年 石川 雄海記者

 BDFは環境に優しくて、軽油の代わりに農作業の車や電車、バスに使われています。BDFは安全だけれども、チューブなどゴムにしんとうするので注意が必要だということも知りました。使わない廃油は捨ててはいけないと思いました。

三国西小5年 小屋端月海記者

 BDFは、二酸化炭素をあまり出さなくて環境にいいということが分かりました。わたしも家でいらない油が出たら、県内で回収している場所に持っていく活動をしたいです。そして、BDFを使った車がたくさん出てくるといいと思いました。

春江西小5年 長谷川祐聖記者

 BDFは、1台の機かいで1カ月に100リットルつくれることを知りました。1リットル当たり約80円で売っているそうです。しかし、BDFを使うと車のフィルターが詰まるときがあるのが欠点です。最後にろうそくを作り、とても楽しかったです。

和田小5年 八田 真彩記者

 ふくいグリーン油田プロジェクトを知り、少しBDFのことが分かりました。しぜんにやさしいし、化石燃料の軽油みたいにかぎりあるしげんではないから、いいと思いました。BDFをつくる小型のきかいが発明され、家でつかえると便利だと思いました。

福井大附属小6年 前川 玲奈記者

 BDFという燃料があることを、わたしは初めて知りました。とてもエコな燃料だとわかったので、早く世の中で活用していってほしいな、と思いました。いろいろな活用法を新しく生みだし、もっと世の中の役に立ってほしいです。

西藤島小5年 梅田菜々穂記者

 石油からつくられるガソリンは、いずれなくなってしまいます。でも、BDFは植物性の油からできているので、二酸化炭素もふえないし、人間がふやせるので、なくなることもないです。だから、これからはBDFを使いたいと思いました。

社南小4年 小林 功明記者

 BDFは、けい油のかわりにつかえるので、とてもべんりだと思いました。ゴムでできている物がこわれやすくなるのはとてもざんねんです。BDFは発電きにもつかえるのでべんりです。BDFがつかえるものが、もっとふえるといいな。

木田小4年 白本 雅子記者

 BDFは地球にもやさしいから、これからも勉強していきたいです。BDFは14~15年前にできたことがわかりました。ガソリンは1リットル100円以上だけど、BDFは1リットル80円で安いし、地球にもいいので、これからもがんばってほしい。

清水東小6年 上田みなみ記者

 BDFは、軽油のかわりに使うものだということが分かった。植物の油で、かんきょうにも良いので、BDFを使う人たちが増えるといいと思う。100リットルのはい油が、BDF90リットルに変わるので、はい油が出たらBDFに変えたいです。

中郷小4年 小川 紘実記者

 わたしは、いろんなことを学びました。ひまわりのたねのしぼりカスは、のりみたいになることをしらなかったです。さわったらあつかったけど、手がつるつるになりました。ひまわりのたねをまたさわって、いろんなことをしりたいです。

河合小4年 竹内 陽香記者

 BDFとは、植物油から作られていて、とてもエコなねんりょうです。動物性のバターやラードは、温めないとえき体にはならず、エンジンまで流れないそうです。かんきょうにいいBDFを使うことができる物が増えるといいと思います。

清明小4年 橋本 真優記者

 BDFはカーボンニュートラルで、二酸化炭素(CO2)をふやさないことが分かった。植物を加工し、BDFを燃やすときに出るCO2をきゅうしゅうして成長する植物があるので、CO2の量は変わらないことがいいと思った。これからも参加したい。

西藤島小4年 岩佐 粋記者

 BDFは天ぷら油、なたね油などのみぢかな所にあるものからできているので、エコだなと思いました。地球温だん化の防止にもなるので、たくさんの人が使ってほしいです。二酸化炭素排出量が少なく、有害物質を削減できるからです。

西藤島小6年 小川 莉奈記者

 BDFのことを初めて知りました。BDFは二酸化炭素が少なく環境にいい。今、燃料が少なくなっていて、環境にやさしくリサイクルできるものが必要です。BDFがもっと車や農業機械に使えるようになると、日本がよくなると思います。

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